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純文学、ミステリ、SF、マンガ、オカルト等々、ジャンルを問わぬ乱読の末の読書日記です
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今回のお題 黄色い部屋の謎

黄色い部屋の謎

ガストン・ルルーの名作です。

でも、オペラ座の怪人の方が有名だろうか? こっちは映画化もしているしね。

かくいう私はオペラ座の怪人も読まず、かといって映画を見たわけでもなく、それでもって突然黄色い部屋の謎を読んだわけです。

買ったのはずいぶん前なのですがね(汗)

それでですね、この本、字が小さいです。でもちゃんと読んだ。嶋中文庫からも出版されているので、著作権は切れているんですね。

私は創元推理文庫で読みました。

嶋中文庫の方は字が大きいですよ。

はい、で、内容の方ですが、これはトリックトリックのオンパレードですね。

物理トリック&心理トリックという感じ。

ただね、なんとなくトリックの予測はつくわけですよ。謎の予測もね。

マチルドとロベールが何をかたくなに口を閉ざしているかとかいうのはそれとなく予測がつく。

トリックにしても言われてみればなんてことないものなんですけれど、やっぱりね、ここまで正当なトリックを見せられると感動しますな。

たとえば、首を切断された人間の首と胴体がつながる可能性というのが何億分の一かの確率であるらしいんですけれど、そんなトリック見せられても、ちょっと頭を抱えてしまう。

そういうことはないですね。黄色い部屋の謎には。

ここのところ、グリーン家殺人事件、僧正殺人事件、そしてこの黄色い部屋の謎と、洋物本格を3冊ぶっ続けで読んでいるんですが、探偵のキャラクターの濃さからいったら、ルールタビーユの方が頭ひとつ分上かな?

たしかにファイロ・ヴァンスも変人さでは負けていないんだけれど、なにしろファイロ・ヴァンスってちょっとインテリ的な謎解きをするんだよね。

文中の何気ないヒントが、やっぱりインテリだね、この人。

ルールタビーユにいたっては、歳が18歳だということもあるけれど、その要旨の説明からすると、どうしても私は孔子を思い出してしまう。

頭の形とかね。

とにかく、黄色い部屋の謎におけるトリックはミステリ界のキング・オブ・トリックでしょう。

多少ヒントが足りなくて正解に行きつきにくいということもあるけれど、それを差し引いてもミステリ界の白眉であることは否定できない。

まあ、最後の最後がどうしても「試験の解答」的な文章であることは否めないと思うのですが。

それと、この本の訳者は宮崎嶺雄氏です。

この方は、新潮文庫のペストを訳している方なのですが、大変にフランス語の訳がこなれている。

読みやすい日本語だと思います。

かといって、一時期流行った「超訳」的な訳ではなくて、かといって直訳的訳でもないところがすばらしい。

ペストも新潮文庫から字の大きい版が出ていますので、興味のある方はそちらのほうも読んでみてください。

ペスト
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